修行もいよいよ第二クールに突入。搭乗にもずいぶん慣れてきた。どんなことでも回数を経験すると上達することを実感する。どう行動すれば良いかを考え、理解する点に肝があり、つまり経験を重ねても、構造や行動を理解しないうちは上達しないということになる。例えば言語学習に時間を要するのはそういう理由なのかも知れない。
しかし今日はやけに空いている。3人がけに誰もいないのみならず、自分の周囲8マスが空席という完璧な状態。きちんと狙って座席変更したことは確かだが、ここまでハマると気持ちいい。水平飛行になったら、初めてエコノミーでリクライニングを体験してみることにする。
エコノミーのリクライニングは、、あれ、これリクライニングしてます?というレベルだった。これはあってもなくてもほぼ変わりなし。隣がいない快適さや、肘掛けをはみ出して独占できる方が素敵かも知れない。
この修行日記を機内でメモにぽちぽち入力している時に、ふと新井素子が初めての連載の時、物語全体を書いてから毎回の連載分量に分割したら、毎話が全くつまらないものになってしまったので、一話毎に成立するように全部書き直したというエピソードを思い出した。修行も毎回ドラマが起きたり、伝えるべき特異点があるわけではない。過去と差異があることだけが話題として成立し、同じ内容は省略可能なレベルの価値しかないことを痛感する。まぁつまり書けるニュースがないのだw
気を取り直して、修行全体について振り返ってみる。
解脱の仕方には様々な道があり、好みによって選択肢があると理解していたが、やってみると少し印象が変わった。できる限り少ないレグで一気に解脱するのは、修行ではなく「効率的な攻略法」だと思った。
修行では”PPコスト”という金額ばかりクローズアップされるが、実はそこは本質ではなく「搭乗経験を積む」ことに意味があるように感じ始めた。もし最短距離でショートカットしてSFCになりたいならば、それはもはやSFCを目指さずにビジネスやプレミアムを予約した方が効率的に同じ結果が得られるのではないか。修行とは、愚直に最長路線を繰り返し搭乗して経験を積むことに本質があるのではないか。
これが悟りというやつか?
たとえ同じ便名でも毎回少しずつフライトは異なり、全く同じフライトなどというものは存在しない。その変化を感じ、対応し、愉しむことこそ修行の真髄なのではないか。
飛行機に乗ることについて、修行を始める前と今では自分の経験値が段違いであることは間違いない。SFCであることを誇りに思える、それだけの経験を積むことが修行にとって必要不可欠な要素であり、いつでもラウンジが使えるなどという即物的欲求は副次的なものでしかないのではないか。
いや、修行って凄いし、悟りってこう言う感じで拓けていくものなのかも知れないと感じた。
搭乗日 | 2024年04月23日(火) |
便名 | ANA993 |
区間 | 東京(羽田) – 沖縄(那覇) |
クラス | 普通席 |
運賃 | スーパーバリュー75M |
運賃額等(税込) | ¥13,810- |
運賃適用基準日 | 2024年01月31日(水) |